月泉

祿 プロデューサー 門上武司より「月泉」の推薦文 いま大阪で予約の取れない中華料理店の一軒です。最初にサーブされる前菜（ほぼ七皿）の力強さに感動を覚えます。例えばよだれ鶏、しじみの紹興酒漬け、クラゲの醤油風味などなど聞き慣れた料理と説明されるのですが、食べてみると予想をはるかに上回る味わいがやってくるのです。この前菜だけで、岡田さんがどのような料理を目指しているのかが理解でき、一気にその世界に気持ちと胃袋が動き出すのです。その後の料理も、勢いは続きます。魚も様々な調理法で楽しむことができます。先日もマナガツオの蒸し物は醤油と香りと魚のうまみの融合に思わず舌鼓を打ちました。そしてスペッシャリテの黒酢の酢豚です。お皿の中にゲンコツぐらいの真っ黒な豚肉の塊が現れます。一瞬驚きを覚えるのですが、箸を入れるとはらりと崩れ、その味わいに感動を覚えてしまうのです。この豚肉だけでも値打ちありです。そんな感動を是非とも味わってください。