齋華さいか

祿 プロデューサー 門上武司より「齋華」の推薦文 京都東山泉涌寺の参道から住宅街に入る。木々が茂り風に薫という言葉がぴったりくるロケーション。周りに飲食店は全くない。「齋華」の料理を食べたくて道を歩む。戸建てで、サインがなければ料理店とは思わない。店内はカウンターのみ。二階までの吹き抜け、カウンターの後ろは全面ガラスで緑が広がっている。そこで供される齋藤博人さんの料理は、四川料理をベースにしたヌーベルシノワと評されたが、その領域を確実に超え、齋藤さんでないとありえない珠玉の料理が並ぶ。スープではフカヒレと松茸が同居し、食感と味わいの美しいハーモニーが生まれる。スペシャリテの鮑の麺は肝ソースを絡めながらややラー油の辛味を添えることで、これまで出会ったことのない麺料理に仕上がっている。毎年のように中国四川に出かけ、その味わいを感じると同時に多彩な料理人との交流など、常に新たな世界を模索する齋藤さんの挑戦をお楽しみください。